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2025/05/30

施工管理の仕事内容とは?具体的な業務や求められるスキルについて解説!

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施工管理とは、工事の計画を立てて管理する仕事で、建築現場を総合的に監督する役割を担います。工程管理から品質・安全管理まで幅広い業務を担当するため、仕事内容がわかりにくいと感じる人もいるかもしれません。

この記事では、施工管理の具体的な仕事内容や業務の流れ、仕事に就く方法、やりがいについて詳しく解説します。

施工管理の仕事内容

202504_7_施工管理の仕事内容

施工管理の主な仕事には、「お金の管理」「スケジュール管理」「仕上がりのチェック」「安全の確保」の4つがあります。これらは「施工管理の4大管理」と呼ばれており、現場をスムーズに進めるために欠かせない業務です。

それぞれの仕事内容について説明します。

原価管理(お金の管理)

原価管理とは、工事にかかるお金をしっかり管理して、できるだけ無駄をなくし、利益を出せるようにする仕事です。材料費や人件費、外注費などの費用を把握し、計画と実際の金額を比べながら調整します。

適切な原価管理ができれば、予算の中で工事を終えつつ、品質も保つことができます。施工管理の中でもとても大事な仕事です。

工程管理(スケジュール管理)

工程管理とは、工事が予定どおりに終わるようにスケジュールを調整する仕事です。どの作業をいつ行うか、人手や材料の準備をどうするかなど、細かく計画し、進み具合をチェックします。
工事は、基礎工事から内装まで何十もの作業が連続して進むため、1つでも遅れると全体に影響が出てしまいます。遅れそうなときは、人員を増やしたり、材料を早めに用意したりするなど、臨機応変な対応が求められます。

品質管理(仕上がりのチェック)

品質管理とは、建設物の安全性と耐久性を確保するための仕事です。主に、設計図や仕様書に基づき、工事の各段階で品質基準に達しているかをチェックします。
例えば、材料の品質や施工手順が基準に沿っているかをチェックしたり、コンクリートの強度試験や鉄筋配置の測定などを行います。不具合が見つかった場合は、すぐに関係者と相談して直す対応をします。

安全管理(ケガや事故を防ぐ)

安全管理は、工事現場で事故やケガが起きないようにする仕事です。建設現場では高いところでの作業や重機を使う作業もあるため、安全への注意がとても大切です。
例えば、作業員の資格確認、安全設備の設置、定期的な安全教育や現場パトロールなどを行います。安全管理の徹底は、作業員や周辺住民の命を守るだけでなく、事故やトラブルによる工期の遅延やコスト増加を防ぐことにつながります。

施工管理と現場監督との違いは?

施工管理と現場監督の違いは、主に「どこまでの責任を持つか」と「どんな仕事をするか」にあります。

・施工管理

→ 工事の全体を見て、スケジュールや品質、安全面、費用などをバランスよく管理する役割です。工事の計画を立てたり、関係者との打ち合わせをしたりするのが主な仕事になります。

・現場監督

→ 施工管理が作った計画にもとづいて、現場で実際に作業する人たちに指示を出したり、進み具合をチェックしたりする仕事です。

工事の大きさや現場の体制によっては、施工管理と現場監督が同じ人だったり、似たような仕事を担当したりすることもありますが、基本的にはそれぞれの役割が分かれており、連携しながら工事を進めていきます。

施工管理の具体的な業務フロー

202504_04_施工管理の具体的な業務フロー

施工管理の業務では、工事を安全に、そして高い品質で完成させるために、いくつもの業務を進めていきます。
施工管理の主な5つの仕事の流れについてわかりやすく解説します。

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実行予算を作る

工事を行う際、まずは利益を確保するために実行予算を作成しなければなりません。 材料代、人件費、外部への依頼費、機械の使用費などを見積もって、契約の金額内でどれくらい利益が残せるかを考えます。

計画を立てるときには、図面や過去の工事データを参考にしながら、天気の影響など予想外のことも考えて予算を組み立てます。

発注と仕入れの管理

工事に必要な材料や資材を、設計図をもとに選びます。

複数の業者から見積もりを集めて、発注を行います。材料が届いたら、期日に間に合っているか、品質は問題ないかを確認します。

現場での業務

現場では、まず朝礼で安全について確認します。その後、現場をまわって工事の進み具合や品質、スケジュール通りに進んでいるかをチェックします。日々の記録(作業日報)や、検査の結果、問題点もまとめて報告します。

また、施主(工事の依頼主)や他の関係者との打ち合わせ、作業終了時の進捗報告や次の日のスケジュール調整なども行います。

最終検査と引き渡し

完成した工事の最終検査を行い、設計どおりにできているかを確認します。問題がなければ施主への引き渡しに向け、必要な書類をそろえて手続きを進めます。

売上の管理

工事完了後の利益を確保するために必要な業務です。請求書の発行や入金の確認はもちろん、工事請負額と実際の支出を照合し、予算との差異を分析するといった業務を行います。

また、売掛金の滞留を防ぐため、未入金の早期発見と適切な対応も、売上管理の重要な役割です。

施工管理の求められるスキルや適正

202504_05_施工管理の求められるスキルや適正

施工管理の仕事でもっとも大切なのは、コミュニケーション能力です。

工事の計画や進み具合をチェックしながら、問題があればすぐに作業員やお客さま、協力会社など、たくさんの人と連携して動く必要があるからです。

さらに、現場の状況をしっかり理解できる知識や経験も欠かせません。

それぞれの作業の流れや内容を知らなければ、品質やスケジュールの管理がうまくできなかったり、トラブルが起きたときにすぐ対応できなかったりします。

こうした「人と関わる力」と「現場の知識・経験」の両方をバランスよく持ちながら、スケジュール・お金・品質の管理をまとめてできる総合的な調整力(マネジメント力)が、施工管理の仕事ではとても重要です。

施工管理の仕事を始めるには?

結論から言うと、施工管理の仕事は資格がなくても、未経験から始めることができます
とくに中小の建設会社やハウスメーカーでは、資格を持っていない人でも採用されるケースが多く、現場で働きながら知識や経験を積んでいくことができます。


施工管理の仕事をする上で資格が必須というわけではありませんが、資格を持っていると評価されやすくなったり、給与に手当がついたりと、メリットがたくさんあります
資格の種類と概要を表にまとめました。

202504_02_施工管理の資格の種類と概要

これらの資格はすべて国家資格なので信頼性が高く、持っていることでできる仕事の幅が広がります。

とくに「1級」を取れば、より責任あるポジションにつけたり、年収アップが期待できるので、施工管理の仕事でキャリアアップを目指すなら、資格取得も視野に入れておくとよいでしょう。

施工管理技士や電気工事施工管理技士について詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめです。

内部リンク:
・記事「02_施工管理技士」を挿入(https://kensetsu-jinzaibank.com/column/〜〜)
・記事「03_電気工事施工管理技士」を挿入(https://kensetsu-jinzaibank.com/column/〜〜)

施工管理のやりがい

202504_06_施工管理のやりがい

施工管理の最大のやりがいは、“形に残る仕事”だという点でしょう。
地面に基礎を作るところから、柱や屋根ができて、建物がどんどん完成していく過程は、目に見えて分かる達成感があり、自分が関わった実感を強く味わえます

さらに、その建物が地域の人たちに使ってもらえることで、社会の役に立っている実感を持てるのも大きなやりがいです。


また、予算やスケジュールなどの制限がある中で、たくさんの人と協力しながら工事をまとめていく過程も、この仕事の面白さのひとつです。職人さんや協力会社の方々と信頼関係を築き、困難を乗り越えて工事をやり遂げたときには、「チームでつくり上げた」という喜びを感じられます。


さらに、施工管理の仕事は責任が大きい分、給与水準が比較的高い傾向があります。成果に応じて報酬がアップする会社も多く、自分のがんばりがしっかり評価されるのも、やりがいにつながっています。

施工管理は建築工事全体の計画を管理する仕事

施工管理は、建設工事の工程・品質・安全・原価の管理を担当し、建築工事全体の計画を作成・管理する仕事です。 現場を巡回して進捗・品質・期間のチェックをしながら関係者と連携し、作業を滞らせないように工事のスケジュールを調整します。
建設業界では人手不足や高齢化が進んでおり、施工管理の仕事のニーズもこれからますます高まると考えられています。
施工管理の仕事は未経験からでもスタートでき、現場で働きながら知識・経験を積めるため、求人の間口も広めです。自分が携わった建物を実際に利用する人々を見ることができ、社会貢献の意味で非常にやりがいがある施工管理の仕事を目指してみませんか。

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この記事の執筆者

建設人材バンク編集部
建設、設備業界専門の転職エージェントサービス「建設人材バンク」の編集部です。建設、設備業界の転職に役立つ情報をわかりやすくまとめてお届けします。
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